エスカレーター
投稿日:2007/07/03(火)
カテゴリ:所長の日記
福祉に関する会議で、エスカレーターのことが話題にのぼりました。そう、あの「右側を空ける」マナーについてです。皆さんはどうされていますか?

その会議では、まず高齢者の方から
「上りより下りのエスカレーターを」という意見が出たのをきっかけに
「右側を空ける」マナーのことに話が及んだのでした。
すると女性の方が、小さな子どもは手をつないで並んで乗るように
とのサインに従って横に二人並んでエスカレーターに乗っていたところ
右側を駆け上がってきた人が横を通れず口論になってしまったそう。
なので、サインをもっと見やすく掲示してほしい、
あるいは案内放送等で注意を喚起するなどしてほしい
といったお話をされました。
また別の方は、そもそもエスカレーターは
階段がつらい、使えない人のために設置されているのだから
これを駆け上がる人の方がそもそも間違っている
そういう元気な人は階段を使うべきだ、とのご意見を述べました。
皆さんのご意見は、それぞれもっともであるように、ボクには思えました。
急ぐ人より子どもの安全を優先すべきというのは、しごくもっともな意見です。
そもそもエスカレーターはじっとして乗るべきもの、急ぐ人は階段へ
という意見も、まことに正論という感じがします。
でも、もしボクが急いでいてエスカレーターの右側を上っているときに
通してくれない人がいたり、「階段へ行け」と言われたりしたら
やはりちょっとムッとしてしまいそうな気も
それに、最近は地下鉄などでものすごく長~いエスカレータもあるので
「階段へ行け」と言われてもなあ・・・
などと情けなくも思ってしまったりします。
ところで、考えてみれば、アレはちょっと不思議な現象ですね。
「急ぐ方のために右側を空けましょう」といった呼びかけを
行政や鉄道会社などがしているという話は、ボクは聞いたことがありません。
エスカレーター自体はかなり以前から
デパートや一部の駅、空港などでよく使われていましたが
ボクが子どもの頃は「右側を空ける」というマナーはなかったように思います。
つまり、ごく最近になって、自然発生的に生まれ、定着したマナー
ということなのでしょう。
誰かが呼びかけたり強制したりすることなしに定着したとすれば
多くの人にとってこのマナーは都合がよく、
理にかなっている、と感じられているということですね、きっと。
ここに、この問題の難しさがあるように思います。
多くの人がこのマナーを「いい」「悪くはない」と思っている中で
少数派ではあっても、危険を感じたり、嫌な思いをしたりしている人たちがいる。
このことは、ぜひ何とかしなければならない問題ですね。
では、「駆け上がり(駆け下り)禁止!!」としたら
皆さん大人しくじっとしてエスカレータに乗るようになるでしょうか?
なかなか守れない人が多いのが現実ではないかという気がします。
では、皆さんはどうしたらいいと思いますか? 例えば・・・
①危険なので罰則を設けてでも禁止を徹底すべき
②早く便利に移動できる現在のマナーを公式なルールとして徹底をはかるべき
③急ぐ人専用のエスカレーターを設ける、
場所や時間帯によりルールを設けるなど“すみ分け”をはかるべき
④あくまで個人の良識にゆだねるべきで、規制やルールづくりはすべきでない
んー、どれがいいんだろう? やっぱり③でしょうか
でも、だれがどうやって“すみ分け”のルールをつくるのか?
だれが責任を持ってこれを皆に守らせるのか?
誰かが決めて示してくれないと、
公衆マナーがつくれないっていうのもどうかと思うし
そうするとやっぱり④なのか???
話し変わって、関西では「左側を空ける」なのをご存知ですか?
意外と多いんですよ、これに気づかず関西で左側を塞いでいるヒトが
しっかり「右側を空けて」立っているんですね(主にスーツ姿の男性)
しかも、たいてい「オレはマナーをちゃんと守っている」と言わんばかりな態度で
自分の後ろに「いらち」な関西人が何ぼぎょーさんおっても
その人らがみな足踏みしてて、顔に「イライラ!!」と書いてあってもどこ吹く風
郷に入らば郷に従え といいますが
周りとあうんの呼吸がとれて共有できてこそのマナーですね
まちの中ではこの「周りのヒト」が実に様々多種多様
そしてめまぐるしく移り変わるわけです。
自分の「正しさ」を主張する前に、いま目の前にいるヒトにとって「正しい」のかナ
と、ちょっと目配せしつつ
エスカレーターでお年寄りや子供連れの方などが目に入ったら
あきらめて立ち止まったり、声をかけつつ遠慮がちにゆっくり追い越したり
そんな振る舞いがみな自然にできさえすれば
本来そんな問題になることではないようにも思えます。
皆さんは、どう思いますか?



